
LINE公式アカウントの拡張ツール「Lステップ」に、月額無料で使えるフリープランが登場しました。
これまでLステップを利用するには、最安の「スタートプラン」でも月額5,000円(税込5,500円)からの契約が必要でしたが、フリープランの登場で導入のハードルが大幅に下がりました。
「これからLINE公式アカウントを導入したい」「アカウントはあるけれど拡張ツールは入れていない」という方でも、コストをかけずにLステップを試すことができます。
この記事では、フリープランの使える機能や有料プランとの違い、導入方法などを解説します。
目次
Lステップのフリープランとは?
Lステップのフリープランは、初期費用も月額費用も無料です。
配信数やアカウント数に制限はあるものの、運用の規模によっては無料のままでもしっかり使えます。
- 初期費用・月額費用:0円
- メッセージ送信可能数:月200通
※LINE公式アカウントの無料枠と同じ通数で、両方の無料枠を合わせて利用できます
- 利用できる機能:従来の「スタートプラン」と同等
このため、LINE公式アカウントの無料プランと組み合わせて、コストをかけずに便利な機能を試すことができます。
フリープランでできること
フリープランは無料ながら、LINE公式アカウントだけでは難しい予約管理やリマインダ配信などの運用が可能です。
たとえば、予約管理機能を使えばサロンやジム、イベントの予約がスムーズに受け付けられ、リマインダ配信と組み合わせることでドタキャン防止にもつながります。
顧客データの蓄積やメッセージ配信の自動化機能も備えているため、少人数運用でも効率的に集客と顧客フォローを行えます。
主な無料機能一覧
フリープランでは、基本的な顧客管理から配信の自動化まで、LINE公式アカウントにはない便利な機能を無料で利用できます。
- チャット
- 個別トーク
- シナリオ配信(セグメント配信)
- 一斉配信(セグメント配信)
- キーワード応答
- テンプレート
- 回答フォーム
- リマインダ配信
- タグ管理
- 友だち情報欄管理
- カスタム検索管理
- 予約管理
- アクション管理(スケジュール実行なし)
- データ移行
- 通知機能
注目したいのは「シナリオ配信」「予約管理機能」「回答フォーム」の3つです。
- シナリオ配信
吹き出し5つで1通換算されるため、1回の配信で多くの情報を届けられます。セグメント配信とも組み合わせれば、ターゲットに合ったメッセージ設計が可能です。さらに、一度に全てを伝えるのではなく、少しずつ順番に情報を届けることで、相手が理解しやすくなり、信頼関係の構築にもつながります。
- 予約管理機能
リマインダ配信と併用することで、予約忘れや直前キャンセルの防止に効果的です。業種を問わず活用できます。
- 回答フォーム
アンケートや申込受付をLINE上で完結でき、回答データは自動で蓄積されるよう設定できます。蓄積データを今後の配信や分析に活かすことで、精度の高いマーケティングが可能になります。
フリープランでもそれぞれの機能を使いこなせば、顧客を飽きさせないアカウント運用ができます。
フリープランと有料プランとの違い
フリープランと有料プランの大きな違いは、配信可能数とアカウント数です。
スタートプランと機能自体は同じですが、運用規模や目的によっては有料プランへの切り替えが必要になります。
1.LINE公式アカウントとの併用費用
Lステップは単体で利用するのではなく、LINE公式アカウントとの連携が必須です。
そのため、運用コストは「Lステップの利用料」と「LINE公式アカウント」を合わせた金額になります。
下記は、月間配信数別に見た料金の目安です。
月間配信数 | Lステップ | LINE公式アカウント | 合計 |
~200通 | フリープラン:0円 | コミュニケーションプラン:0円 | 0円 |
~5,000通 | スタートプラン:5,000円 | ライトプラン:5,500円 | 10,500円 |
~30,000通 | スタンダードプラン:21,780円 | スタンダードプラン:16,500円 | 38,280円 |
~50,000通 | プロプラン:32,780円 | スタンダードプラン+追加メッセージ:16,500円+66,000円※1,2 | 115,280円 |
※1 LINE公式アカウントにはスタンダードプラン以上のプランがないため、50,000通を超える場合は追加メッセージを購入して対応します。
※2 追加メッセージの単価(~50,000通:単価 3.0円)
2.有料プランへの切り替え目安
フリープランはコストがかかりませんが、配信数やアカウント数に制限があります。
次のようなケースに該当する場合は、有料プランを検討しましょう。
- 配信数が月200通を超える
- 購入や申込みにつながる配信を、定期的かつ長期的に行いたい
- 複数の店舗やブランドでアカウント運用する
- 顧客データをより詳細に分析・活用したい
有料プランなら配信数上限が拡大し、高度な分析機能が活用できます。
運用の目的や規模に合わせて、最適なプランを選びましょう。
フリープランの導入方法
LINE公式アカウントがあれば数分で登録、利用開始できます。
1.必要な準備(LINE公式アカウント)
フリープランを使うには、LINE公式アカウントとの連携が必須です。
まだアカウントを持っていない場合は、LINE公式アカウントの公式サイトから作成しておきましょう。
2.登録から利用開始までの流れ
Lステップ公式サイトへアクセスし、お申込みボタンをクリック。
「注意事項」「利用規約」「個人情報の取り扱い」を確認し、同意のチェックを入れ、フリープランを選択。
必要事項を入力し、「上記の内容で申し込む」ボタンを押します。
申し込み完了後、プロフィール設定などの初期設定を行えば、利用を開始できます。
フリープランの注意点と制限
フリープランですが、無料で使える分いくつか制限があります。
理解しておかないと、運用途中で「機能が足りない」「配信できない」といったトラブルにつながる可能性があります。
1.月200通の配信上限
フリープランでは、毎月200通しか配信できません。
しかし配信数には、Lステップから送信する個別メッセージや一斉配信、リマインダ配信など、すべてのメッセージが含まれます。
例えば友だち数が100人の場合、週1回配信すると1か月で約400通となり、上限を超えてしまいます。
配信頻度やターゲットを絞り、重要なメッセージを優先しましょう。
2.1社1アカウントのみ
フリープランでは、1つの会社(または個人事業)につき1アカウントしか作成できません。
複数の店舗やブランドを運営する場合は、別アカウントが必要で、その場合は有料プランへの切り替えが必要です。
3.プランのダウングレードができない
フリープランから有料プランへのアップグレードは可能ですが、一度上げたプランを再びフリープランに戻すダウングレードはできません。
長期的な運用計画を立て、慎重に選びましょう。
このように、フリープランはコストゼロで始められる反面、配信数とアカウント数などに制限があります。
運用規模が大きくなる場合や、複数アカウントを扱う場合は、有料プランを前提に計画しておくと安心です。
フリープランがおすすめな人
費用をかけずに主要機能を試せるため、初めてのLINE運用や個人事業主の方、極力コストをかけずに運用を始めたい会社には最適です。
<こんな人におすすめ>
- これからLINE公式アカウントを導入しようと考えている人
- LINE公式アカウントは持っているが、拡張ツールをまだ導入していない人
- 個人事業や起業したてで運用を始めたい人
- まずはLステップの操作性や効果を試したい人
運用規模が小さく配信数が少ないうちはコストをかけずに運用ができます。
一方で、事業の成長に伴って配信数や機能の上限に達する可能性もあるため、長期的な運用計画もあわせて検討しておくと安心です。
まとめ
Lステップのフリープランは、初期費用・月額費用ゼロでスタートでき、基本機能をしっかり体験できます。
LINE公式アカウントの無料枠と組み合わせれば、低コストで高度な運用が可能です。
配信数200通・1社1アカウントという制限はありますが、まだ事業規模が小さい会社やテスト運用なら十分に活用できます。
まずは無料で試し、効果や使い勝手を確認してから有料プランへの移行を検討しましょう。