2019年4月、ビジネス向けアカウントの「LINE@」(ラインアット)が利用できなくなりました。
その後、LINE@はどうなったのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、LINE@の現状や移行先、追加された新機能について解説します。
LINE@の統合先である「LINE公式アカウント」にログインする方法も紹介していますので、再度LINEを事業に活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
- LINE@の概要
- LINE@からLINE公式アカウントへの変更点
- LINE@にはなかった新機能の活用方法
- LINE公式アカウントへのログイン方法
LINE@とは?
LINE上で顧客に対し、商品販売の促進やメッセージの配信をできるサービスが、LINE@(ラインアット)です。
2015年2月からサービスが始まり、多くの事業者が活用していました。
しかし、2023年現在、LINE@は「LINE公式アカウント」に完全統合されたため利用できません。
統合以前、LINE公式アカウントは大きく2つに分けられ、個人事業主や中小企業がマーケティングの手段として利用したのがLINE@です。
旧LINE公式アカウントには大企業向けのサービスもあり、無料で始められるLINE@に対し、初期費用が800万円からと高額でした。
LINE@と旧LINE公式アカウントの統合により、価格や機能が見直され、個人から大企業まで幅広く利用できるサービスとなっています。
2019年4月にLINE@は「LINE公式アカウント」へ統合
2019年4月18日、LINE@はLINE公式アカウントに完全統合されました。
LINE@で提供されていたサービスは、改定がありながらも現LINE公式アカウントに引き継がれています。
プラン名や利用料金が変わっているので、現LINE公式アカウントとLINE@を比較してみましょう。
【現LINE公式アカウント料金プラン】
- フリープラン:0円/月
- ライトプラン:5,000円/月(税別)
- スタンダードプラン:15,000円/月(税別)
※2023年6月よりプランが変更されます。
【LINE@の料金プラン】
- フリープラン:0円/月
- ベーシックプラン:5,000円/月(税別)
- プロプラン:20,000円/月(税別)
- プロ(API)プラン:30,000円/月(税別)
フリープランの名前は変更なく、月額利用料金も0円と同じです。
「ベーシックプラン」は「ライトプラン」へと名前が変わりましたが、月額利用料金は変更されていません。
LINE@の「プロプラン・プロ(API)プラン」が、現プランの「スタンダードプラン」と同等になります。
LINE@からLINE公式アカウントへの変更点
LINE@からLINE公式アカウントへの変更点は、料金だけでなく他にもいくつかあります。
変更された箇所は、主に以下の3点です。
- 作成可能なアカウントが10→100へ増加
- 使用できる機能制限がなくなった
- プランに従量課金制が追加された
作成可能なアカウントが10→100へ増加
LINE@では、作成できるアカウントが10個まででしたが、LINE公式アカウントでは100個まで作れます。
未認証のアカウントでも、1つのLINEビジネスIDで上限100個のアカウントを運用できるのです。
1つのIDだけで複数アカウントの行き来ができるので、提供したいサービスや情報に違いのある事業者にとって朗報でしょう。
使用できる機能制限がなくなった
LINE@はプランごとで使用できる機能に違いがありましたが、統合後はどのプランでも全機能を無料で使えます。
- 友だち属性表示・ターゲティングメッセージ
- 動画・音声メッセージ
- リッチメッセージ
- リッチメニュー
- リッチビデオメッセージ
- クーポン機能
- チャット
- アカウントページ
- LINEショップカード
LINE@のフリープランでは、動画・音声メッセージやリッチメッセージの使用に制限がありました。
「リッチメッセージ」とは、顧客に送信する画像内にリンクを貼り、タップしてリンク先に飛んでもらう画像メッセージのことです。
画像の開封率が上がれば、顧客に多くの情報を提供できる利点があります。
LINE公式アカウントでは、上記の機能が0円のプランでも利用できるので、ぜひ活用してみましょう。
プランに従量課金制が追加された
LINE公式アカウントのプランには、毎月の配信可能な通数が上限に達した場合、1通から購入できる従量課金制が設けられています。
【LINE公式アカウントの配信通数】
フリープラン | 1,000通/月 |
ライトプラン | 15,000通/月
15,000通を超す場合、1通5円で購入 |
スタンダードプラン | 45,000通/月
45,000通を超す場合、1通あたり~3円で購入 |
※2023年6月からは、各プランで配信通数が少なくなります。
配信通数は、LINEトーク画面に表示される「3つの吹き出しで1通」と数え、チャット機能でのやり取りはカウントしません。
2023年6月以降、ライトプランの従量課金制もなくなるため、改めて適正なプランを検討しましょう。
LINE@からLINE公式アカウントへの引き継ぎはどうなった?
2020年1月14日以降、LINE@はLINE公式アカウントへと強制移行されています。
強制移行後のプランはLINE株式会社が判断しており、個人への通知は行っていません。
LINE@の有料プランである「ベーシックプラン・プロプラン・プロ(API)プラン」は、2020年2月1日~28日の間に強制移行が完了しました。
フリープランは、2020年1月14日からLINE株式会社のタイミングで強制移行となります。
強制移行により、現在はLINE@からLINE公式アカウントへの「手動での引き継ぎは行えない」ため注意しましょう。
LINE@にはなかった新機能の活用方法
LINE@とLINE公式アカウントの統合後、新たに追加された機能がいくつかあります。
ここでは、どのような機能が追加されたのか紹介しましょう。
- ステップ配信
- LINEコール
- 友だち追加広告
ステップ配信
統合後のLINE公式アカウントには「ステップ配信」が追加されました。
ステップ配信とは、友だち登録をした顧客に届けたい情報を数回に分けて自動配信できる機能です。
お得なクーポンや商品情報を自動配信できるので、手間をかけずに来店や商品購入といった成果につながるでしょう。
日にちの間隔は、1日〜30日の間で設定できます。
配信通数は消費しますが、活用できると成約率の向上だけでなく、配信への労力削減になります。
LINEコール
LINEコールとは、アカウントに対して「顧客が通話・ビデオ通話を無料でかけられる」機能です。
URLやQRコードを発行して、LINEトーク画面上に表示させれば、顧客は簡単に利用できます。
かかってきた電話を店舗に転送する設定をすれば、アカウント管理者が外出中でも他の従業員が対応できるでしょう。
ビデオ通話を活用して、オンライン上での面接やレッスンを提供する企業もあります。
友だち追加広告
友だち追加広告は、LINE公式アカウントへ集客できる機能のひとつです。
Web版の管理画面から設定を行い、友だち追加の広告をLINE画面上に表示できるので、登録を促せます。
友だち追加広告の利用は、追加できた友だち数によって料金が発生するシステムです。
1日の上限金額を設定すれば、設定金額に達成するまで広告の自動配信を行えます。
友だち登録者数を効率よく増やしたい場合に、活用できる機能となるでしょう。
LINE公式アカウント(旧LINE@)のログイン方法
LINE公式アカウントにLINE@で行っていたサービスを移行させる際は、LINE@で設定したメールアドレスやパスワードを入力しましょう。
LINE公式アカウントのアプリからログインする場合「LINEアプリでログイン」を選択すると、自動でログインされます。
LINE公式アカウントを新規作成する場合は、新たにメールアドレスやパスワードの設定が必要です。
【まとめ】LINE@は「LINE公式アカウント」へ統合されている
2019年4月、LINE@はLINE公式アカウントへ完全統合されました。
LINE@を利用していたアカウントは、2020年1月以降にLINE公式アカウントへ強制移行されています。
LINE@で提供していたサービスを続行したい場合は、LINE公式アカウントのログイン画面にLINE@の情報を入力しましょう。
移行先のLINE公式アカウントには新機能も追加されたので、活用次第ではLINE@利用時よりも成果につながりやすくなります。