インスタマーケティングのプロ集団として、企業や個人に向けてインスタグラム運用を支援している「SAKIYOMI」。
自社サービスである月額サブスク「SAKIYOMI会員」の成約数を伸ばすべく、2023年にLステップの導入を決断しました。
今回は、そのLステップ導入の背景や成果について、SAKIYOMIのマーケティング責任者・田中さんにお話を伺いました。
BALSAに依頼したきっかけは、ノウハウ不足を解消する提案と信頼

ショーゴ
まず簡単に自己紹介をお願いできますでしょうか。

田中さん
はい、インスタマーケティング支援会社のSAKIYOMIで、マーケティング責任者を担当している田中です。
普段は、SAKIYOMIのYouTubeチャンネルでインスタ運用のノウハウを解説しています。

ショーゴ
Lステップを導入しようと思ったきっかけをお聞かせいただけますか?

田中さん
実は、前々からLINE活用に興味はあったんです。ただ、うちにはノウハウがまったくなかったので、気になるけどずっと放置してる状態で…。
そんなときに、SAKIYOMI主催の「インスタグラムサミット」で中川さんとお会いして、提案いただいたことがきっかけです。
スピード感がすごかったです。実際、その場でLINE運用の担当者を紹介して、そこから話が一気に進みました。

ショーゴ
とはいえ、LINEの運用っていろんな会社がやってますよね。BALSAを選んでもらえた決め手って何だったんでしょうか?

田中さん
他にも2〜3社に話を聞いてたんです。でも、インスタグラムに近いジャンルでの運用実績があったのがBALSAさんだけだったんですよ。
「自分たちと似た状況で、すでに結果が出ている」っていうのは、すごく信頼できるポイントでした。
あと、費用感も納得感があって。しっかりリターンも見えていたので、まったく不安はありませんでした。
自社だけの運用に限界を感じ、LINE戦略の見直しへ

ショーゴ
LINE導入前、どんな課題がありましたか?

田中さん
インスタやYouTubeは得意だったんですけど、SNSで告知ばかりしてフォロワー離れが進んでいました。ストーリーズの反応もさがり、でも集客は増やしたい。投稿頻度を落とすわけにもいかなくて…。正直どうしたらいいかわからない状態で悩んでたんです。

ショーゴ
弊社としては、SAKIYOMI様の課題は
- 告知しすぎたことが原因のフォロワー離れ
- インスタグラムの集客に限界を感じている
だと整理しました。
そこで提案したのは、まずインスタやYouTubeとLINEをうまく繋げる『導線設計』です。インスタグラムの告知頻度はそのままでも、LINEを使えばトータルの訴求回数を増やせると思ったんです。
SNSからLINEに誘導する際、単に登録を促すのではなく、「無料で会員向けの情報を先行公開する」など登録の動機付けを明確にしました。
お得感をきっかけに「登録してもらうハードル」を下げるのがポイントでした。

田中さん
インスタグラムやYouTubeでLINEの告知はできたけれど、登録してもらうためのきっかけがわからなかったので提案してもらえてありがたかったです。
初月30件から150件超へ。課題に応じた改善施策

ショーゴ
実は、毎月60件の目標を掲げていましたが、運用初月の成約は30件でした。
ただ、これには理由があって。LINE登録のきっかけになったのは、インスタサミットでの『特典目当て』の登録だったので、SAKIYOMIに興味を持っていない層が多かったんです。
初月はその『仕込み』の期間と考え、焦らず準備に充てることにしました。
その間に、SAKIYOMI様と連携し、LINE公式アカウントのリニューアル告知や登録特典を強化し、登録後の導線設計を見直しました。4か月先までの運用計画を立てていたので、特に不安はありませんでした。

田中さん
早く結果を出すのが理想だとは思いつつも、初月30件と最低限の費用対効果はあり、具体的な改善点が明確化されていたので、特に心配していませんでした。

ショーゴ
翌月からは具体的な改善策を実施しました。インスタグラムやYouTubeからLINEへの導線を整理し、登録後すぐに属性確認とセールスを行う流れを構築しました。
通常なら「教育→セールス」の順ですが、SAKIYOMI様は日頃の発信力とブランディングが強いので、教育を省略し、セールスから配信しました。実際、登録直後にセールスを送ったパターンの方が、教育後にセールスするよりもCV率※が高いんです。
反応が薄い場合のみ後から教育を行う逆転設計を実施しました。これにより、CV率は平均で2〜3倍、多い月で4倍以上となり、LINE経由の成約は多い月で150件超、サービス全体の売上も約2倍に引き上げられました。
※CV率とは、流入したユーザーのうち、目標とする行動(コンバージョン)を達成したユーザーの割合を示す指標

田中さん
もともとLINE経由の受注がゼロだったところから月150件の成約につながり、LINEの効果をあらためて実感しています。
サービス全体の売上で見ても、1ヶ月間の新規入会者による売上が他の施策を含めても約2倍に伸びました。もしLステップを導入していなかったらと考えると、かなりの機会損失になっていたと思います。
LINEでサービス訴求しても嫌がられるどころか、「お得に会員になれてラッキー」って受け止めてもらえるのがLINEの強みですね。

ショーゴ
正式リリース2ヶ月目には目標を達成しました。
リッチメニューとかセールス配信準備とか段階的に整えたら、翌月70件、次は130件と右肩上がりに増えました。
LINE公式アカウントにはもともと約3,000人の友だちがいましたが、その中からLステップへ誘導するために2回の一斉配信を行い、その結果およそ30%(約900人)のLINE公式アカウントからLステップへ移行できました。
興味の薄い層が多い中で、この引き上げ率はかなり良い数字だったと思います。

田中さん
「インスタ運用のプロの発信をし続ける」というSAKIYOMIのコンセプトを、LINEでも自然に表現できたのが成果につながったのだと思います。
会員獲得から採用まで、LINE活用の幅を広げた運用戦略

ショーゴ
LINEをお任せいただいてから、1年後には運用の幅がどんどん広がってきましたね。

田中さん
そうなんです。安定した運用により、順調に月100件ほどの成約を維持してもらってます。
もともとはLINEを通じた会員獲得とフォローアップが目的だったんですが、運用を進める中『LINEの可能性』が見えてきて、セールスだけじゃなくカスタマーサクセスや採用までLINEで完結するようになりました。

ショーゴ
実は導入後は順調に成果を上げていましたが、成約数の低下や反応の鈍化が見えた時期もあったんです。
その際、YouTube用の動画をLINE向けにリメイクし、導線の切り替えやセミナー頻度・内容の見直しを実施し、より自動化された仕組みで成約数を安定化させました。
他にも、会員阻止の施策を強化しましたね。例えば、会員の進捗度合いをLINEで定期的にリマインドしたり、ステップアップのタイミングで別サービスを提案したり、ユーザーの学びのモチベーションを維持できる仕組みを作りました。
これは他業種で使われていた『顧客満足度向上』のLINE施策を、SAKIYOMIに横展開したんです。

田中さん
1年使ってきて感じたのは『活用の幅が広がる』ということ。集客ができることはわかっていたけど、採用やカスタマーサクセスにも使えて、とにかくビジネスと相性がいいんです。
実はSAKIYOMIのスクール事業以外にも、BtoBマーケティングなどの新規事業を立ち上げました。こちらでもLINEを活用しています。
LINEはメルマガと比べて、開封率・反応率ともに圧倒的。実際メルマガとLINEを比較したら、反応率が5倍も違ったんです。この数値を見たときは正直驚きましたね。
LINEがなければスクール事業もBtoBマーケティング事業も、今ほどスムーズに進められなかったと思います。
個別相談の参加率80%超!離脱防止につながった設計と導線強化

ショーゴ
2024年7月にサブスク型「SAKIYOMI会員」から「SAKIYOMIスクール」と統合するタイミングで、LINE運用の方法も大きく見直しました。
もともとは月額制の講座モデルだったので、個々へのセールスよりも全体に向けた配信が中心だったんです。
現在、スクール形式の2つ目のアカウントを運用開始し、導線の中心として、価値提供コンテンツ(企画コンテンツや役立つ情報)と個別相談導線(オファー)を織り交ぜて、予約・参加率をさらにアップさせるための工夫を重ねています。
配信頻度は基本的に週1回で、セミナーの告知などを含めると月に10回程度を配信しています。
また本来リッチメニューは1度見たらそのまま放置されることが多いのですが、あらたな試みで毎月「新しいコンテンツ」を解放し、継続利用を促進しています。
インスタグラムからLINE登録者が、スムーズに次のアクションを起こせるような設計になっているのが特徴です。

田中さん
リニューアルしてから、セミナーよりも個別相談といった『より親密』な運用へ変えたのですが、参加率が50〜60%と無断キャンセルなどの離脱が多く困っていました。

ショーゴ
そこで機械的なLINE公式アカウントでの連絡から、担当者の顔が見える形式にすぐにリマインド方法を改善しました。
送信者アイコン変更機能※を使って、アイコンを各担当者の顔写真に変更。ユーザーが「担当者と直接やりとりしている」と感じられる設計にしたことで無断キャンセルや離脱が大幅減少し、現在は参加率80%以上をキープしています。
プロフィール画像に設定されているアイコン以外に、メッセージ送信者のアイコンと名前を登録・切替できるLステップの機能です。
また成約数についても成果が出始めています。
運用開始から数カ月間で、多い月は238件の成約を記録するなど、着実に積み上がっています。
現在は月150件の成約を目標に運用を継続中で、常に数値の推移を見ながら毎週配信内容の最適化を続けているところです。

田中さん
参加率の改善とあわせて、成約数も大きく変わってきました。月によって差はありますが、しっかり成果がでています。

ショーゴ
ちなみに現在は、LINEの友だち登録数はどのくらいですか?

田中さん
現在(2025年5月)の友だち登録数は1万9,000人です。2025年3月は3,400人、4月は2,500人と月ごとに大幅に増えています。
またSNSって動きが速いじゃないですか。気を抜くとすぐ流れが変わるんですよ。

ショーゴ
そこがSNSの難しさですよね。でも弊社では、その『動きの速さ』に対応するために、アイデアを思いついたらすぐ形にして、動かすことを心がけてます。
実は、弊社の運用チームの『スピード感』が大きなポイントで、クライアントさんの「今、やりたい」にすぐ応えられる体制を整えているのが強みです。
SAKIYOMI様では、5名体制(ディレクター1名、構築担当2名、分析チーム2名)で運営しており、多角的な視点から戦略を立案・検証できる体制を整えています。
スピード感があるからこそ、インスタグラムの速い流れに負けない運用ができる。これがクライアントさんに安心して任せてもらえる理由のひとつです。
競合が少ない今がチャンス!Lステップ導入がアドバンテージに

ショーゴ
正直なところLINE運用の費用感は最初、どんな印象を持たれましたか?

田中さん
最初に金額を聞いたときも「これならいける」と思いました。
中川さんの提案はしっかり成果までイメージできたし、リターンが見込める計算も立ったので、全然不安はなかったですね。
現在では、複数アカウントの運用体制を整えてもらっています。

ショーゴ
僕たちは基本的に、初期構築だけで高額な費用をいただくのは避けています。
成果がわからない段階で一気に投資するのはクライアントさんも不安でしょうから、運用しながら成果を積み上げる形を大切にしてるんです。
運用をはじめてもう2年になりますが、これまでの成果や実感としてはいかがですか?

田中さん
費用対効果はかなり高く、1年間で1,000件以上の成約につながったことで、LINEがビジネスの武器になる実感が持てました。
LINEは単なる集客ツールにとどまらず、顧客フォローや組織運営の面でも欠かせない存在になっています。

ショーゴ
最後に同業種の企業にLステップ導入をおすすめできるか、率直な意見をお聞きしてもよろしいですか?

田中さん
もちろんです。SAKIYOMIみたいなマーケティング支援会社は、正直、絶対導入すべきだと思いますね。
自社でマーケティング統括をしている立場から言わせてもらうと、これまではメルマガを使うのが当たり前の流れでした。でも、今は時代が変わってきています。
メールだと開封されないケースが増えてますし、資料やキャンペーン情報なんかは、これからはLINEじゃないと効果が出ない時代になると思います。それに、LINEって開封率も反応も圧倒的に高いですから。
だからこそ、競合が少ないうちにLステップを導入して、一歩先を行くのは大きなアドバンテージになると思います。

ショーゴ
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
まとめ
Lステップ導入はゴールではなくスタートラインです。
今回の対談を通じて、SAKIYOMI様がLステップを活用し、事業拡大と複数領域への展開をどのように実現してきたのか、その背景をご紹介しました。
LINEを単なる集客ツールにとどめず、セールス・カスタマーサクセス・採用など、多角的なビジネス活用に進化させ、安定した成果を維持されています。
これからも、LINEの可能性を事業の成長に合わせて広げていく姿勢は、他社の参考になるはずです。